ピラティスって何?どんな効果があるの?

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ピラティスを続けることで得られる効果について、代表的なものをご紹介したいと思います。

ただ、ピラティスの効果をツラツラ羅列するだけだと、「どうして?」「本当に?」と思ってしまうこともありますよね?

そこで、まずはピラティスについて知っておくと、その効果についてもスッと腑に落ちるようになりますので、簡単に説明します。

ピラティスとは?

ピラティスとは、ドイツ人のジョセフ・ピラティス氏が提唱したメソッドで、背骨や骨盤の動きに焦点を当てたエクササイズです。

ピラティスの定義としては、「身体のストレッチ、筋力強化、バランス強化を目的としてデザインされたエクササイズと身体の動作法」とされており、エクササイズを実践することで、理想的な姿勢と身体の動作を学ぶことができます。

また、ピラティスはもともと、ケガや病気から体を回復させるために開発されたエクササイズということもあり、リハビリテーションとして取り入れている施設もあります。中でも椎間板ヘルニアなど骨盤や腰回りのケガや病気を回復させるのに効果的とされています。

現在では、美容やダイエットのためのエクササイズとして、体幹やインナーマッスルを鍛えるようなレッスンを行うスタジオも増えてきています。

ピラティスの歴史

1920年代に、ドイツ人従軍看護師のジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティス氏が、負傷した兵士のリハビリトレーニングのための筋力強化エクササイズを提案しました。これがピラティスの始まりです。

もともと身体の弱かったピラティス氏は、自分の身体を鍛えるため、さまざまなスポーツや武術、エクササイズを研究・実践し続けてきたことが、ピラティスのメソッドを生み出すきっかけとなりました。

1926年に渡米したピラティス氏は、ニューヨークにピラティスを広めるためのスタジオを開設します。ピラティスのメソッドを筋肉と精神をコントロールする学問「コントロロジー」と名付け、主にダンサーやアスリート、健康に関心の高い富裕層へ伝えていきます。
その結果、ピラティスはハリウッドや西海岸を中心としたアメリカ全土に普及しました。

今では、リハビリだけでなく体づくりを目的としたアメリカの人気フィットネスのひとつとなりました。

モデルやセレブ、アスリート選手などにピラティス実践者が多いのも、こういった歴史の背景があるからなんですね。

ピラティスの種類

ピラティスには、ヨガのようにマットの上で行う「マットピラティス」と、専用の機械や器具を使用して行う「マシンピラティス」の2種類があります。

マットピラティス

日本の場合、一般的にピラティスというと、このマットピラティスを思い浮かべる方が多いでしょう。

ピラティススタジオはもちろん、フィットネスジムやヨガスタジオでも、マットピラティスのクラスを導入しているところが多くあります。

マットさえあれば身体一つで出来るので、自宅で行うことも簡単で、気軽にエクササイズをしたい人には特に向いています。

マシンピラティス

専用の機械や器具を使用して行うピラティスです。
アメリカの場合、一般的にピラティスというと、マシンピラティスのことを指します。
海外ドラマなんかでも、ピラティスマシンを自宅で使用するシーンがあったりします。

機械を使うと言うと難しそうに聞こえるかもしれませんが、実は、初心者や高齢者の方、体に不調がある方には特に、効果的に幅広いトレーニングを行うことが可能です。

ピラティス専用マシンの代表的なものには、以下のような器具があります。

・リフォーマー
・キャディラック
・チェアー
・バレル

これらの機械を利用する事で、なんと、500種類以上ものエクササイズが可能となっています。

もともと入院中のベッドの上でできるように開発されたエクササイズであるため、マシンピラティスこそが、ピラティスの元祖とも言えるのです。

ピラティスの効果

いよいよ、ピラティスの効果について見ていきましょう。

ピラティスでは、体の表面にあるアウターマッスルではなく、日常生活ではなかなか鍛えることができない深層部にあるインナーマッスルを鍛えます。

そして、ピラティスの定義である「身体のストレッチ、筋力強化、バランス強化を目的としてデザインされたエクササイズと身体の動作法」を行うことにより、以下のような効果があります。

ダイエット効果

ピラティスでインナーマッスルを鍛えると、体が引き締まり、筋肉量が増え、新陳代謝が上がります。

そして、代謝が上がることで、痩せやすい体作りに繋がっていきます。

代謝は年齢とともに筋肉が落ちることでも下がってきてしまうので、効率よくインナーマッスルを鍛えられるピラティスでは、見た目ムキムキになるようなことなく痩せ体質に改善していくことが可能なのです。

骨盤の歪みが整う

片側の手でバッグを持ったり、足を組んだり、どうしても日々の生活の中で骨盤は歪んでいきます。特に女性は出産や毎月の月経によっても骨盤が緩み、程度の差こそあれ、ほぼ全ての方が歪んでいると言われています。

骨盤が歪むことによって、血行不良による冷えや痛みの原因になることもあります。

ピラティスでインナーマッスルを鍛えることで、骨盤の歪みを正常な位置に整え、冷え性や生理痛の緩和、便秘やむくみ改善などの効果も期待できます。

姿勢の改善

ピラティスは、背骨や骨盤の動きに焦点を当てたエクササイズで、背骨に近い「腹横筋」という大きな筋肉を鍛えることができます。

背骨を正しい位置にする筋肉が強化され、身体のバランスがとれるようになり、姿勢を改善することができるようになります。

姿勢が悪いと、肩こりや腰痛や頭痛の原因ともなりますので、これらの症状の緩和効果も期待できます。

ピラティスは、姿勢矯正の学術的証明のあるエクササイズとなっています。

肩こり解消

ピラティスで、正しい姿勢に必要な筋肉が鍛えられていくと、肩こりの解消にもつながります。

胸の前を広げたり背筋を伸ばす動作にはストレッチ効果もあるので、割と早い段階で改善される項目でもあります。

血流が良くなる

ピラティスを行うことで骨盤の歪みが整ってくると、血流も良くなってきます。

骨盤は体の中心に位置し上体を支えているので、骨盤が歪むのと連動して脊柱もゆがみ、全身の血行不良が引き起こされます。だから女性には冷え性の方が多いのですね。

しかし、その骨盤を正しい位置に戻すことで、血流も良くなってきます。

血流がよくなると、冷え性の改善や、むくみ解消の効果が期待できます。

ポッコリお腹の解消

下腹がポッコリしてくる原因には、腹部内臓の下垂があげられます。
普通に生活しているだけで、重力でどんどん内臓が下がってきてしまうのです。

内臓下垂が進むと、ポッコリお腹といった見た目だけではなく、腰痛や尿もれ、更には内蔵が体外へ出てしまう病気にも発展しかねません。

これは、骨盤の歪みによって体のバランスが崩れていることや、内臓を支えるために必要なインナーマッスルの衰えが原因であるとされています。

ピラティスでは、骨盤を調整しインナーマッスルを鍛えることができるので、内臓を正しい位置に戻していくことに繋がります。

自律神経が整う

自律神経は、循環器、消化器、呼吸器など、心身の機能を調節する働きを24時間してくれている神経です。交感神経と副交感神経の2種類があり、どちらかに偏りすぎていてもダメで、バランス良く働いているのが理想的とされています。

この自律神経が乱れると、疲れがとれなかったり、頭痛やめまいなど、身体の不調となって現れます。

ピラティスで行う呼吸法は、肺で行う胸式呼吸です。
リズム良く深く、横隔膜(肺)を呼吸によって動かすことで、自律神経をバランスの良い状態にすることができるとされています。

ストレスの軽減

ヨガと同様、ピラティスにもストレスを軽減させる効果があります。

ピラティスで行う胸式呼吸は交感神経に働きかけて頭や身体を活性化させる効果を持ちます。 そのため、ピラティスのレッスン後には、頭がスッキリしたような爽快感があり、これがストレスの緩和に繋がります。

また、ピラティスレッスン中に、インナーマッスルや骨へ意識を集中することで、無心に近い時間を作り出したり、バランスの取れた自然な体へ戻していくことにより、多くの不調とともにイライラした気持ちも無くなっていきます。

ケガや病気をしにくくなる

ピラティスのエクササイズは、「体幹部(コア)の筋肉を鍛えること」「身体を正しく使うこと」にフォーカスしたものとなっています。

体軸を鍛えることも身体の使い方が正しくなることも、ケガや病気の予防に繋がります。
病気への抵抗力を高め、肥満や生活習慣病を予防します。

また、ピラティスは、その歴史から見ても、怪我の後遺症などへの回復効果も期待できます。現在でもリハビリテーション施設でピラティスが取り入れられていたりします。

ピラティスの効果をより実感できる頻度や時間帯は?

ピラティスに限らず、何かを始めるにあたって、「どのくらいの頻度で行えば効果的なのか?」ということが気になるかと思います。

これまで見たきたように、ピラティスはただの体力づくりや筋力づくりといった類のエクササイズではありません。「体の正しい使い方」を実践していくものになります。

なので、「やみくもに毎日やる」といったことはNGです。あくまでも、ピラティスを専門に学んだインストラクターの指導のもとで行うようにしましょう。

また、脳も使って体を動かしていくピラティスでは、一週間以上の間を開けると、どうしても効率が悪くなってしまいます。

つまり、ピラティス専門のインストラクター指導のもと、頻度としては週に1回以上、ピラティスレッスンを継続して行うと、効率よく効果を実感できるようになります。

時間帯としては、ピラティスは交感神経に働きかけるため、朝に行うことでスッキリとした気持ちで一日を始められます。

最近は、仕事の出勤前に、運動や趣味や学びの時間を設ける「朝活」が推奨されていたりもしますが、ピラティスを取り入れるのもとても良いということです。

【まとめ】ピラティスって何?効果は?

ピラティスは、体幹やインナーマッスルを鍛えてバランスのとれた体にすることを目的としているため、高齢者や体に不調のある人でも無理なく取り組めるエクササイズです。

もともと、ドイツ人従軍看護師のジョセフ・ピラティス氏が、負傷した兵士のリハビリトレーニングのために提案したのが始まりであるため、現在でもリハビリの一貫としてピラティスを取り入れている施設があるほどです。

「体幹部(コア)の筋肉を鍛えること」「身体を正しく使うこと」にフォーカスしているため、アスリートやダンサー、モデルの方が体のメンテナンスの為にピラティスを取り入れていることもあります。

ピラティスを継続することで得られる効果には以下のようなものがあります。

・代謝が上がり痩せやすい体になる
・骨盤の歪みが整う
・冷え性や生理痛の緩和
・便秘やむくみの改善
・姿勢の改善
・肩こり、腰痛、頭痛の緩和
・血流が良くなる
・ポッコリお腹の解消
・下垂した内臓を正しい位置に戻していく
・自律神経が整う
・ストレス解消
・抵抗力を高めケガや病気をしにくくなる
・肥満や生活習慣病を予防する

最後に、ピラティスの提案者であるジョセフ・ピラティスの言葉に、「ピラティスは10回で気分が良くなり、20回で見た目が変わり、30回で体のすべてが変わる」というものがあります。

まずは一度、体験レッスンを受けてみて(ピラティス専門のインストラクターさんから)、良いなと感じたら、とりあえず10回を目標に続けてみてください。その後は、見た目が変わってくる20回→30回が目標です。

アメリカでは人気という次元を超え、4大スポーツやリハビリ、学校教育にも取り入れられることが期待されているピラティスですが、「人生100年時代」だったり「健康寿命の重要性」について囁かれる現代の日本人にこそ、万人にオススメできる予防療法も兼ねたエクササイズと言えます。

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